活字の森 思考の迷路

読んだ本や考えたことなど徒然なるままに書いていきます

2025年7月に大災害は起こるのか?

Amazonに注文していたたつきさんの「私が見た未来完全版」が届いた。

今回はこの本のレビューと明晰夢の見方について書いていきたい。

 

 

世の中を騒然とさせた「私が見た未来」

この本は2011年以来何かと話題になっていた。

なぜ話題になったのかをご存じない方のために簡単に説明させていただく。

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2021年10月8日第1刷発行

出版から12年後に予言が的中!?

「私が見た未来」は1999年に出版された。ノストラダムスの大予言で世の中が湧いていた頃である。内容は著者のたつき諒さんが見た夢を描いた漫画だった。たつきさんは漫画家デビューした1976年頃から見た夢を記録しており、それが結果的に予知夢になっているものが多かった。「私が見た未来」はそれらの予知夢の一部を描いたものだった。当然主人公はたつきさん自身だ。紹介されていた予知夢はQueenのフレディ・マーキューリーの死や家族や友人に起きたことなど。そしてなかにはまだ現実にはなっていない大津波の夢も描かれていた。この夢も予知夢だろうか……という感じで。

上の写真をよく見ていただくと表紙に「大災害は2011年3月」と書かれたメモが描かれている。出版したばかりの頃は特に話題にもならなかったが、2011年3月11日に東日本大震災が起きると表紙の「大災害は2011年3月」と内容の津波の夢が予知夢だったのではないかと話題になり、オカルト界は騒然としたようだ。すでに絶版になっていたため古本には10万円以上の値がつけられた。私も読んでみたかったのにとてもとても手が出せずに、電子書籍にでもしてくれないかなと思っていた。

 

なりすまし現る

当初、復刻版の発売日は2021年7月20日だったものが突然10月2日に延期された。実は、たつき諒として出版社と交渉していたのはなりすましの男だったことが判明したのだ。本物のたつき諒は女性である。そりゃこのまま出版するわけにはいかない。

本物のたつき諒さんは98年に漫画家を引退し、ずっと沈黙を貫いていた。しかし、Twitterたつき諒を名乗る人物が出現し、予知夢について語り出した。不思議探偵社.さんというサイトがそのたつき諒の代理人となって飛鳥新社から復刻版を出版することとなった。ほかにも学研のムー、YouTubeのATLASラジオなどのメディアに出演していた。これらの出演もおそらく不思議探偵社.さんが窓口となっていたと思われる。ところが、どういう経緯でかは知らないがなりすましだということが発覚し、大騒ぎになったのだった。不思議探偵社.さんも完全に騙されていた。この一件で唯一個人的によかったと思ったのは私もときどき読んでいる不思議探偵社.の管理人のレオさんがとても誠実な方だということがわかったことだった。レオさんは各メディアにお詫びに回るなどとても誠実に対応しておられた。

そんなすったもんだがありつつも無事に本物のたつき諒さんがみつかって無事に「私が見た未来完全版」は出版されたのだった。

 

完全版の内容

「私が見た未来完全版」は2部構成になっている。

第1部 予知夢編では「夢のメッセージ」と「私が見た未来」のたつきさんが漫画家だった当時に見た予知夢の漫画2本と、たつき先生がつけていた夢日記の写真やたつき先生本人による解説。

第2部 ミステリー漫画編たつきさんが漫画家時代に描いた9本の作品が収録されている。

私は昨日届いて昨日のうちに一気に読んでしまった。

 

興味深いのは「3.11の予知夢が的中した」と世の中で言われているが、たつきさんご本人は津波の夢は3.11のものではないと考えておられることだ。原稿の締め切り日に夢で2011年3月という年月を見て、これはとても重要な日付だと思い、急遽、文字だけを付け加えたものだという。そして、津波の夢については2011年3月のことではないと言い切っている。夢の中の自分は半袖の夏服で、夢で見た津波の高さは東日本大震災のそれよりももっと巨大だったという。そのため、この後に見た2025年7月に関わる予知夢なのではないかとたつきさんご自身は考えている。これが的中するならば日本は2025年7月に東日本大震災以上の大災害に襲われることになる。その詳細はというと、2025年7月、日本とフィリピンの中間あたりの海がポコンと破裂(噴火)し、その結果、太平洋周辺の国に大津波が押し寄せるというものだ。その津波の高さは東日本大震災のときの3倍はあろうかという巨大津波で、日本以外にも香港から台湾、フィリピンまでが襲われるらしい。

 

こう書くと絶望しかないが、たつきさんはそうは考えていない。

3.11が予知だったとすれば、その時の予知はたくさんの人々に届かなかったが、いまは多くの人が注目しているので、その日に向けて人々の意識が変わっていけば対策を立てることもできると希望を持っておられるのだ。

また、2025年7月の大津波後の世界はとても輝かしいものとして、2001年1月1日の夢で見たという。地球全体ですべての人々の状態が明るく輝き、活き活きと暮らしている姿が見えたとイラスト付きで書かれている。どんな世界なのかはぜひ本書を読んで確認してほしいと思う。

たつきさんがすごいのは、見た夢をそのまま起きることとして解釈しているのではなく、どういう心理状態のときにどんな夢を見るのかや夢占いではどんな解釈をするのかなども考えていることだ。客観的に冷静に見ることで信頼度が増すと思う。

 

また、私は完全版が届いたときに表紙を見て何か違和感を覚えたがそれがどうしてなのかわからなかった。しかし、本書を読み進めていくとその謎が解けた。

1999年版の表紙の女性(たつき先生ご本人)は泣いていて涙が頬を伝っていたのが、完全版では涙が消されていたのだ!

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1999年版表紙

この理由についてたつき先生は作者あとがきでこう書いている。

最後に。99'年「私が見た未来」の表紙イラストを描いた時期は、身体も心も何もかもが死ぬほどつらく……あんなイラスト(55ページ)になりました。今でも問題は山積みですが、解決に向かっているのがわかったことが救いです。で、泣くのヤメた。「明るい未来を夢見て」涙を消しました。

 

完全版を読んでいただけばわかるがたつき先生の予知夢の的中率はかなり高く、2015年7月の大津波の夢も的中してしまうかもしれないが、少しでも被害が減らせるように努力していくことはできる。この予知夢を信じなくてもいいが、今回の完全版出版がきっかけとなって多くの人が災害に備えることができればいいと思う。

また、手相も99年版とは大分違うがこの理由も本書に書かれている。

 

完全版の中で個人的にとても興味深かったのは、たつき諒先生がインドへ行ったときに自分が前世でサティヤ・サイババの娘だとわかったという話。たつきさんの話に限らず、サイババには面白い話がいろいろある。

 

私の見た予知夢の話

ところで。

夢日記はかつて私もつけていたし、予知夢を見ることも多かった。

家族にいちばん受けた予知夢は2014年のマレーシア航空307便墜落事故についてだった。

この事故の3日前に機体に赤と青のラインの入った飛行機がどこかに墜落する夢を見た。私は明晰夢なので、墜落する悲惨な場面を見る前に意識して目覚めた。翌日も機体に赤と青のラインの入った飛行機が急降下して墜落していく夢を見た。飛行機のことなんか考えてもいなかったのに2日も連続でこんな夢を見るのはさすがにおかしいと思った。そして、その次の日にもやはり夢の中に赤と青のラインの入った飛行機が出てきて急降下していった。その時は最後まで見てやろうと思って機体の行方を見ていると椰子の木の森のようなところに向かって降下しており、その様子を数人の男たちが見上げていた。その中の1人のモジャモジャ頭で色黒の外国人の男が急に私の方を振り返って「モルディブ!!モルディブ!!」と血相を変えて叫んだ。「ん?モルジブのことか?」と思ったところで目が覚めた。電話で一連の夢の話を家族にすると「なんで3日も飛行機事故の夢見てるのw」「どうしてモルジブなのw」大うけだったが、マレーシア航空307便が消息不明になったとニュースが流れた。その時までマレーシア航空の機体は赤と青のラインが入っているものだとは知らなかったので、ニュース映像を見て「あっ、夢で見た飛行機だ!」と本当に驚いた。そんなわけで私はいまでもマレーシア航空307便はモルジブに落ちたのではないかと思っている。

 

明晰夢を見る方法

私の実体験から言えることだが、夢日記をつけ始めると目覚めたときに夢を記憶している確率がグッと高くなる。明晰夢になって夢の中で考えたり自分で行動できるようにもなる。なので明晰夢を見られるようになると滅多なことでは悪夢にはならない。これから怖いことが起こると感じたらその場を離れることができるからだ。明晰夢を見るようになりたいと考えている人は多いようだが、もしもあなたもそうなら夢日記をつけることをお勧めする。