煙草臭とアロマの香り
私は煙草が嫌いだ。
社会人1年生のときに会社で毎朝山のような煙草の吸い殻を掃除させられて、それまでよりももっと煙草が嫌いになった。
嫌いなのには主に3つの理由がある。
ひとつ目は臭い。
煙草の臭いはすぐに洋服にも体にも付く。まだ現在のように禁煙が叫ばれる以前の会議で非喫煙者は自分だけという状況になり、鞄の中まで煙草臭になってうんざりした。
ふたつ目は煙。
私は喉が弱いので煙草の煙を吸い込んでしまうと咳が止まらなくなることがある。上に書いた会議の時も咳が止まらなくなり何度も中座した。
3つめは喫煙者の機嫌。
いまよりもみんながおおっぴらに煙草を吸っていた時代、煙草が切れると喫煙者がイライラしだした。煙草のお使いに行かされたこともある。
時と場所を考えない喫煙も嫌。歩き煙草なんてもっての外。早歩きしていて息を大きく吸った途端に煙草臭と煙も一緒に吸い込んでむせたことが何度もある。
それに吸い殻のポイ捨て。以前このブログにも書いたようにごみの日の夜に近所のごみを拾うのが私の密かな愉しみになっているが、拾うごみのほとんどが煙草の吸い殻。誰かが吸い殻とともに捨てた幸運を私が拾っていると思ってちょっとほくそ笑んでいるけれど、喫煙者は常識ないな、と思ってしまう。以前ネットで「トイレで煙草吸うな。喫煙所でうんこすんぞ」と書かれた画像を見たときにはそういうことだよな、といたく感心したし笑った。
それで何を今さら煙草が嫌いなんてブログに書いているかというと、いまほぼ毎日喫煙の被害に遭っているから。マンションのお隣の部屋がかな〜〜〜〜〜〜りのチェーンスモーカー。
季候のいいときに窓なんて開けておこうものならベランダから煙草の臭いが入り続ける。仕方ないので空気清浄機2台で対抗しようとしたがダメだった。
いまは寒くなったので窓を開けっ放しにすることはないが、そうするとキッチンやお風呂の換気扇から煙草臭が入ってくる。お隣も寒くなるとベランダで喫煙せずに換気扇の下で煙草を吸うらしく、吸気口からお隣が排出する煙草臭が入ってきてしまうのだ。玄関の上に排気口と吸気口があるのが徒になっている。冬は家の玄関の前がお隣の換気扇のせいでずっと煙草臭い。ほんと、風下の汚部屋に住んでくれたらよかったのになあ。
これがいい香りだったら、健康によかったら話は別なのだが、煙草は臭いし健康に悪い。どうしてお隣の嗜好のために私がこんなに犠牲にならなきゃいけないんだろうと思う。管理会社に言ったらマンション全体のこととしてロビーやエレベーターに張り紙をしてくれたけれど効果は2〜3日だけだった。
そして、お隣のチェーンスモーカーさんの何がすごいかというと、もう体中が煙草の臭いになっているので、廊下やエレベーターに煙草の残り香がするということ。「あ、いまこの廊下、お隣さんが歩いたんだ」「お隣さん、エレベーターに乗っていたのか」とすぐわかる。たま〜にエレベーターで一緒になるときがあるが、とにかくすごい。煙草臭い人には何人も遭遇したことがあるが、これほどまで臭いのする人に会ったことがない。もうお年寄りなので多分このまま禁煙せずに生涯を終えられると思うが、その年季の入った喫煙で体臭まで煙草になってしまったんだろうなあ。
このお隣さんのおかげで自分も臭いに対してちょっと気をつけるようになった。コロンの匂いとか柔軟剤の匂いとか、自分は好きでもこの匂いが嫌いな人もいるだろうなと思って。なるべく匂いをぷんぷんさせないようにしている。
そうそう、匂いの好き嫌いはすごく個人差があると思い知った出来事が昔あったんだった。
以前出入りしていた制作会社の入っていたビルにエステ店も入っていた。そのエステではアロマを使っていて私なんかは「いい香りだな〜」と思っていたんだけど、男性陣には大不評だった。エステから出てきたお客さんとエレベーターで一緒になると息を止めるという人たちが多くてビックリしたほどだ。
それでもうひとつ思い出したぞ。
私は蚊に刺されるとアレルギー反応で蜂に刺されたくらい余裕で腫れあがってしまうので夏の虫よけスプレーは欠かせない。虫除けスプレーにも化学薬品のものとハーブの成分だけで作ったものがある。私がハーブで作った虫除けスプレーを愛用しているときにまだ小学生だった姪っ子には不評だった。「それ、くさ〜い」と言われた。大きくなってからはいい匂いだと感じるようになったそうだが、どうやら子どももハーブの匂いは苦手らしい。猫か!
その件があってから私は虫除けスプレーもハーブのものから化学薬品のものに切り替えた。個人的にはハーブが好きだけど、周囲に不快感を与えてはいけないし、臭いと思われては恥ずかしいと思って。アロマオイルはときどき部屋で楽しんでストレス解消をしている。
やはり匂いはいいほうがいいし、人に不快感を与えてはいけないと思う。
そんなわけでお隣のおばあちゃん、健康のためにも禁煙してくれないかな〜。