活字の森 思考の迷路

読んだ本や考えたことなど徒然なるままに書いていきます

潜在意識で大魔法使いを目指す

苦しい現実から抜け出したい……

どうしても叶えたい思いがある……

そんなときに努力ではもうどうにもできないと感じ、スピリチュアル方面に目を向けて「思考は現実化する」や「引き寄せの法則」「潜在意識」を知った人は意外と多いと思う。かく言う私も引き寄せや潜在意識の力を信じているひとりだ。

 

引き寄せの法則」や「潜在意識」に出会ってアファメーションやイメージ法で望むことを潜在意識に刷り込もうとチャレンジしても、なかなかうまくいかない人も多いようだ。潜在意識に言うことを聞いてもらうにはコツがいる。

まず、潜在意識さんは我々の思いを忖度してくれない。思ったことを「言葉通りに」どストレートに叶えてくれる。なので「○○になりたい!」と思えば「○○になりたい!」という現実だけを引き寄せてくれるので永遠に「なりたい」自分から脱却できない。「○○がほしい!」と強く思えば延々と「ほしい」と想い続ける現実を実現し続ける。

そこで潜在意識さんにお願いするときには完了形でお願いしないといけない……というのは有名な話だ。「私は○○になることができました」「私は○○を手に入れることができました」という感じで。このあとに「ありがとうござます!」もつけるともっといいらしい。

こう考えてみると潜在意識を使って夢を叶えるための一番の敵は「渇望感」なのだろう。渇望感から願いが生まれるわけだが、現実化させるためにはこの渇望感を満たしてすでにあるように感じないといけないらしい。だとしたら日頃から空想や妄想に浸っている人は夢の現実化にとても近い場所にいると言っていいだろう。その得意の妄想スキルが現実化のための強力な武器になる。

 

もうひとつ、潜在意識さんの特徴に「自分と他人の区別ができない」というものがある。

誰かに嫌なことをされて「あの人のこと許せないわ!」と思っても、潜在意識さんはその人とあなたの区別ができない。なので許せないという気持ちは許せないと感じた人に戻ってくる。恨み辛み、呪いにも似た気持ちは自分に返ってきてあなたの心や身体を蝕むのだ。ところがその頃、その恨まれている人はな〜んにも知らずにのほほ〜んと暮らしているかもしれない。理不尽だと思うがどうやらそれが宇宙の法則らしい。

このことを知ったとき「人を呪わば穴ふたつというのはそういう仕組みだったんだ」と合点がいった。穴をふたつ掘るのは潜在意識のなせる技なのだ。「あいつどうしても許せん!!」という強烈な願いが宇宙に届いてその憎い相手に若干の不幸を起こすことができたとしても、「どうしても許せん!!」はどストレートに自分にも返ってくる。せめて穴がふたつ掘れていればいいが、ニュースなんかを見ていると恨まれている人は憎まれっ子世に憚るで元気いっぱい生きていて、そいつに酷い仕打ちをされた人の人生の方がどんどん転落し、心や身体も蝕まれて「神も仏もいないのか〜!」みたいになっている場合が多いように感じてしまう。

一方、潜在意識が「自分と他人の区別ができない」ことは幸せな方にも働く。誰かの幸せを願えばその幸せが自分に返ってくるし、誰かを祝福すればいずれ自分が祝福される立場になるという。誰かが幸せになったときに嫉妬をするよりもお祝いできる人の方が人生お得だということだ。「徳」は「得」なんだな。

 

人を恨まないとか嫉妬をしないとか、前向きでいることは意外と難しい。潜在意識云々の前に心にも訓練が必用だと思う。訓練しないで放っておくと心は呪いの穴をふたつ掘りそうだし、すぐに誰かに嫉妬をしてしまいそうし、将来を悲観して悲惨な未来ばかり思い描いてしまいそうだ。するとアラジンと魔法のランプの魔神のような潜在意識がすぐに不幸な現実を届けてくれる。

幼児の頃からペシミストだった私も不幸な現実を引き寄せないために自分自身の波動を上げようと気分のよくなることを探したり、元気の出る話をYouTubeで聴いたり本を読んだり、自分で自分の機嫌を取るために毎日ありとあらゆることをやって、やっと人並みの前向きさを得たような気がする。そうやって心を訓練していくと前向きでいいられる時間が長くなってくる。これまでの人生は不運なこと、端から見たら騙されたこともあったと思うが、穴をふたつ掘るよりもその人を見下ろせるくらいの山を築きたい。

そんな私もいまは潜在意識を使っていろいろ引き寄せてみようと企んでいる。目指すは大魔法使いだ。